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文化分解

デザインの世界でひたすら走り続け、気がつけば恐ろしや早くも三十有余年にもなる。文化と経済は車の両輪と云われながらも、わが日本では文化は未だに経済の脇役に甘んじ、心の豊かさや生活の潤いは暗中模索の只中にいる。このプログでは、少々の脱線は予測されるものの、文化を基軸にしたものにしていきたい。
一番だからの魅力、霊山寺
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    8月の初め、四国の観光を家族で楽しんだ。初日はこの旅行の一番の目的であった大塚国際美術館で西洋美術にどっぷりと浸かったが、やはり今回も、閉館時間までに全フロアを観切ることはできなかった。凄まじい作品数であることをあらためて思い知らされた1日であった。さて翌日、鳴門から徳島へ車を走らせていく途中、前方に霊山寺の案内表示が目に入る。続く案内で、それが四国八十八ケ寺の第一番の札所であることを知った。今回の予定にはないものの心が揺らぐ。そういえば、義父はこの全八十八ケ寺を3度も参拝したことを思い出した。将来八十八カ所を巡るかどうかは別として、偶然、目にとまったお寺が一番という縁起のよい札所であることを知りながら見過ごすことは、帰宅後に後悔するよう思われた。そこでえいとばかりにハンドルを右に切ったのだ。
    各宗各派の大本山がひしめく京都に住むものにとっては、京都から出て巡りあう神社仏閣の多くはいたって小ぶりである。霊山寺も思ったほど境内は広くはないが、仁王門もあれば、本堂、大師堂、鐘楼、多宝塔、宿坊と大伽藍とかわらぬ構えがあった。心なしか圧迫感を感じるのは、各建物間の距離が短いせいか、はたまた京都の広々とした伽藍配置に慣れてしまっている自分のせいか。狭い空間の中にほどよく空気がよどみ、かすかなお香の匂いがここかしこにあることで、長い歴史の蓄積が閉じこめられていることが感じられる。独特の気配がこの一番札所にはあった。


    本堂の中にひしめく万灯籠
    | 徳島 | 01:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |